2017年06月24日

何年かぶりに来院する飼い主さん

「飼うつもりはなかったんだけど、ひとめぼれして」

ときおり、何年かぶりに来院される飼い主さんがいらっしゃいます。先代の犬や猫の最期を看取ってから、なかなかあたらしい動物を飼うことができずにいて、それでも、少しずつかなしみがやさしい思い出に変わったり、心が整理されたりしてきて、ひょっとしたきっかけで、再びペットとの生活をはじめる。とてもいいことだとおもいます。

私の実家も18歳の雑種猫が亡くなってから、しばらくは猫が不在のときがありました。ある日、帰省したら、いつの間にか小さな雌猫がいたことがあります。

死ぬことはかなしいことです。それはどうしようもないことです。ときに、そのかなしみは暴力的なまでに、私たちの心を苦しめます。それでも、いつか時間がかなしみをいやして、あのペットたちとのしあわせな時間を、私たちは懐かしむようになります。

私がいつか行きたいとおもっているインドはジャンムー・カシミールのラダック地方の人々は、死ぬことはおおいなるものに戻ることであって、かなしむことではない、という考えを持つと聞いたことがあります(最近の急速な「近代化」によって、そうしたゆたかな文化は失われつつあるそうです。『懐かしい未来』という本に詳しいです)。

ともあれ、あたらしいペットを迎えることは素敵なことです。ひさしぶりに、懐かしい飼い主さんと再会できることも、動物病院のスタッフにはうれしいことです。

「おひさしぶりです。あたらしい子が来たんですね!」


posted by kaihin-amc at 17:16| Comment(0) | 動物病院
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