2018年03月07日

「ともに苦しむこと」を心がけていきたい

「もう大丈夫なんですか。無理をしないで下さいね」

飼い主の皆さんからあたたかいお言葉を頂戴して、感謝と申し訳なさでいっぱいの日々を送っています。おかげさまで、体調はとても安定していて、昨日からは夜の勉強を再開できるまでになりました。もう大丈夫だとはおもっていますが、ぶりかえさないようにブレーキをかけている状態です。

「いい病院とは何だろう」。
今回、自分自身が病気になって、ひとの病院にお世話になる機会がたびたびありました。その体験を通じて、いい病院とは何か、考えることがありました。
いい病院とは「迅速・的確な診断と治療」ができる病院? それもそうでしょう。
でも、私にとって、今回の通院でありがたいと感じたのは、医師の診断でも薬の処方でもありませんでした。それは「なかなか治らず、つらいですよね」「もう会計は済んでいますか。ちょっと聞いてきますね」・・・そうした看護師さんたちからの言葉がけであったり、気遣いであったり、つまりは特別な知識も機器も必要のない、人としてのあたたかみでした。

英語で compassion という言葉があります。「同情」という意味です。語源のラテン語は cum passio 、英語にすると to suffer with =「ともに苦しむこと」です。

ともに苦しむ。

言葉にすれば簡単ですが、実行はむずかしい。飼い主さんの心の痛みをおもいやりながら、ときにはきびしい事実を伝えなければならない。

今回の経験を通じて、飼い主の心に寄り添った診療に一歩でも近づけるよう、心がけていきたいと考えています。

なお、compassion の語源については、TED のプレゼンで学びました。

Gary Haugen : The hidden reason for poverty the world needs to address now

重いテーマのプレゼンですが、よろしければぜひご覧下さい。
posted by kaihin-amc at 23:30| Comment(0) | 動物病院
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