2016年05月20日

海浜動物医療センターのブログをはじめます

kaihin001.jpg

はじめまして。海浜動物医療センターの副院長、畠賢児(はたけんじ)です。本日より、当院のブログをはじめます。動物病院での出来事、私が日ごろ考えていることや感じていることをお伝えしようとおもっています。
自己紹介のかわりに、私の愛する詩人の詩をひとつ、ここで紹介いたします。

花々のあいだ、青葉のなか、暗い木の枝。
石ころだらけの狭い山道、日に照らされた荒地。
高い草、深い沈黙につつまれた野ッ原。
虫の羽音がさかんに暖かな空気を震わせている。

何一つ、孤立したものはない。
この地上で、生きる理由と究極の目的を
自分のうちにしかもたないものなんてない。
ものみな、無限のかかわりを生きているのだ。

           長田弘「ファーブルさん」より一部抜粋

「無限のかかわりを生きている」、いい言葉ですね。

ひょんなことから、いままで赤の他人だった人に出会い、その人が自分の人生を左右する存在になったり、恩師になったり、生涯の伴侶になったり。生きていることはかかわりを作ることとおなじなのかもしれません。

そして、ある日、いつか家族の一員となるペットに出会い、新しいかかわりが生まれる。

ペットショップでかわいらしい姿に一目ぼれ、というのもいい。あるいは東南アジアの森で死にかけていた子猫を保護したり、極北の地でさまよっていた野犬とともに帰国したり、団地の片隅でか細い声で鳴いていた子猫を引き取ったり・・・ときに飼い主が明らかにする出会いの形はさまざまです(私の場合は、大学の動物病院で輸血用の猫として10年以上狭いケージで生きてきた猫の里親になる、死が間近に迫っていた実験犬の引受人になる、そんな出会い方をしました)。

飼い主とペットのかかわりの形は、その数だけあるでしょう。今度は動物病院にやってきたとき、飼い主とペットの間にあったかかわりに、動物病院とのかかわりが結びつきます。私たち動物病院のスタッフは、そのかかわりがよりよいものになるよう、常に願い、そして、日々誠実に職務を全うしたいと考えています。

写真は保護犬、夏子(なつこ。シーズーとチンのミックス)。認知症の方が面倒をみきれず、糞尿まみれのところを発見され、やってきました。
posted by kaihin-amc at 17:00| Comment(4) | はじめまして